父の会話能力がレベルアップしていた件

年末年始ということで実家に帰っている。


まあ紅白見たり年越し蕎麦を食べたりうっかりゲームをしている間に年があけちゃったりおせち料理を食べたりお雑煮を食べたり初詣に行ったり蜜柑を食べたり年賀状が1枚も来なかったりでもメールは来たのでああよかったと思ったり普段テレビを見ないのでここに来て初めて見たシャープのCMのねこさん(大)に萌えもえしたりああ可愛いよシャープのCMのねこさんちょっと太めだけど毛並みがふかふかで柔らかなミルクティー色がこの上なく魅力的なねこさんええと私が特に好きなのはねこさんがお庭の芝生にいて左前足をちょっと持ち上げてパーの形に開いて左前足を下ろしてすかさず右前足をちょっと持ち上げてまた同様にパーの形に開いて右前足を下ろすってやつでもうねこさん何やってるんだよかわいすぎるよねこさんふわふわ!ふかふか!!!手!て!!!ねこさーん、ねこさーーーーーーん!!!にゃーーーーー!!!!!


……なんて過ごしていたところ。


母に1本の電話。
母は韓流ブームの頃からヨン様にはまり、韓流ブームが去った現在でも相変らずヨン様のファンを続けている。母は数年前に退職してしまったが職場の人で同様にヨン様ファンがおり、情報交換したりしているらしい。
今回の電話もその人からで、なんでもその人はヨン様のステージを観に韓国まで行ってしかも前から5列目とかのとてもいい場所でその感動とかステージの様子とかチケット入手の経緯とかをひとしきり話すよという内容だった。


電話を切った母はどういうわけか今の電話の内容を私に話してくれたのだが、全く知らない人のヨン様コンサート体験記なんて興味ないし、私はそもそもヨン様とかあんまり好きじゃないので「ほう」「ふむ」なんて生返事をしていた。(母ごめんよ)


そうこうするうちに別室から父が来て、母がまた始めから話し出した。


母「さっき○○さんから電話あってなー」


父「うん、それで?」


母「ヨン様、めっちゃ近くでみはってんてー」


父「なんでや?」


母「あんなー、(以下顛末が続く)」


これを聞いて私は耳を疑った。
いや、何の変哲も無い会話に聞こえるだろうけど、うちの父はかなり会話とかかみ合わないし空気も読めない人なので、ここまで見事な受け答えをしていてもう、父に何が起こったんだ!とかなり吃驚したのである。しかもそれを夕食の鍋物で使ったガスコンロを箱に片付けながら何気ない様子でこなすもんだから普段から多分こうなんだろうと推測されて、本当にどうやってここまでできるようになったんだろう、謎だ。と思った。


多分意識して訓練したとかじゃくて、退職してずっと家にいるようになった母とゆっくり話をするうちに身に付けたんじゃないかと思うのだが、60歳近くなってから妻の趣味の話をうまく聞いてあげる技術を新たに身に付けるなんて、父、凄い!


……というわけで、父の会話能力アップに吃驚したよという話と、シャープのねこさんが超かわいかったよという話でした。