20230215大阪

関西のホテルでワーケーションと洒落込む、なんていいものでもなくて、明日の予定のために無理矢理前乗りした心斎橋のホテルで家族にデスクを譲ったためにベッドの上でいつものノートパソコンを開いてTeamsやらでなんやかんやしつつ窓の外を見ると、冬の曇り空とごちゃごちゃした繁華街を背景にふわふわと鳩の産毛のようなものが舞っていた。

場所が場所だけにゴミかなと疑ってみたけど、次々と落ちてくるし、やっぱりこれは雪だなと決める。こういう雪は長らく見てこなくて、関西っぽい、もっと言えば実家っぽい、つまりは子供の頃っぽい雪だなと思う。曇りの空の色も以下同文。

山の色も西の方と東の方とは違う気がして、勿論植生が違うとそうなるんだろうけど、多分バイアスの力もあってテレビで見ても「関西やな!」って思う。

夕方の空の色も、奈良で見るのと東京で見るのとは違う。奈良の空は、いつぞやTVチャンピオンの京都の和菓子職人さんがねりきりで作った空の色がとても近くて、色の境界がなんとも言えずほわんとしてふわふわとたおやかな感じがする。和菓子の色彩は関西だから生まれたんだなと思う。一方東の和菓子もぱきっとしていて乾燥したビビッドな空気を感じる。

でも地球の気候は変動しているから、1000年そこら時間が違うと、実は当時の奈良の気候はむしろ今の仙台とかに近いのかもしれない。よく分からない。

昔、オーストラリアに行ってガイドさんが「山が青いでしょ。ユーカリがだす成分で空気が撹乱して青く見えるんです」と説明してくれたけど、普段の山とそんなに変わらない感じでよく分からなかった。今思うと、関西で遠くに見る山はそもそもけっこう青かった。関東では、前提として山を見ない。

背景の縁取りが山かそうでないかは、かなり居場所の印象が変わってくる気がする。