理系白書を受けて

数日前になってしまうのですが、こんな記事がありました。理系白書’05:第3部 流動化の時代/1 漂う“ポスドク”1万人
毎日新聞のこの理系白書という連載記事は文系大国日本における理系の不遇さを世の中に広く知らしめてくれるもので今回の内容もそういったものなのですが、これを読んでつらつらと考えたことを書いてみます。とりあえず抜粋。

博士課程を修了して常勤職に就くまでの間、任期付きで働くポスドクは、知識と技術を兼ね備え、即戦力として研究を支える貴重な存在だが、身分は不安定。大学助手や民間企業の研究者などの常勤職は、分野を問わず「狭き門」だ。(略)

 96年に国が掲げた「ポスドク等1万人支援計画」に希望を託し、研究者を志した若者たちの多くは今、30代半ばに差し掛かっている。(略)

日本学術振興会理化学研究所は、03年度に任期を終えたポスドクについて、その後の進路を調べた。終了直後、常勤の職に就ける人は3割前後で、再び任期付きの職や非常勤職を渡り歩く人が多かった。こうした調査からは、30歳を過ぎても期限付きの仕事を続け、常勤研究者並みの待遇を受けていないポスドク像が浮かぶ。(略) 。


……うーん、やっぱり研究という夢を追ってポスドクに生きるのは大変ですねえ。というよりね、なんか考えがまとまらないから箇条書きでいきます。

  • そもそも理系でアカデミックに生きて行くのが大変なんだなあ。
  • 企業に研究者増やせって言ってもしょうがないし。
  • 民間が無理なら政府がなんとかしないと。でもなんとかって?
  • ニート・フリーター問題にしてもポスドク問題にしても、雇用という点では若者は弱者。
  • ……なのかな?博士号を持つ人が増えた点からも分かる通り、全体的なレベルが上がってみんな上を目指すようになったせいもあるかも。研究職に関して言えばパイも増えてるだろうけど、速度が全然追い付いてないんだろうね。
  • このままではどんどん頭脳が外国(特にアメリカ)流出ですよ。ここまで育てた税金が勿体無いですよ。
  • 日本もポスドク期限35歳の慣習をやめればいいのか?でも歳いってからポスドクもきついよなあ。体力勝負だし。
  • そういや文系のドクターの人ってどんなんなんだろう。未知の世界。やっぱり文系では経済的に余裕がある一部の人が院に進んで、暫らくしたらアカポス*1につくようになってるんだろうか。
  • バイオの時代なんて言うけど、実際に分子生物学なんて就職口無いしなあ。
  • 多くの友人は食品会社の研究開発職に行った。これは就職活動勝ち組なんだけど、分子生物学全然関係ないしなあ。
  • 製薬の研究職は超狭き門だ。人材派遣で人手を確保するため、研究者になれるのは非常に幸運なことだ。学生時代の研究テーマやコネもきいてくるし。
  • もっとバイオとしての就職口が潤沢にある世の中にしたいなあ。そのためには何ができるんだろう?
  • やっぱねー、バイオなんて戦争に関わって来ないしねー。
  • 生物なんて本来は貴族の道楽だし。遺伝学のメンデルが修道士だったのは有名な話。

……まとまらなかったね。ごめん。

*1:アカデミックポスト。大学の先生とか。